マイクロ流路チップ/マイクロ流体チップ(microfluidic chip)とは

マイクロ流路チップは、基板にエッチング、微細切削加工、成形などの方法で作製したマイクロスケールの流路を有するチップで、マイクロ流体力学(マイクロフルイディクス)の特性を利用した混合、反応、分析、分離などの操作を集積化するマイクロ流体デバイスです。近年は、マイクロフロー合成に限らず、バイオや医薬分野などへの応用がされています。

 

ラボオンチップ (Lab-on-a-chip)とは

ラボオンチップ (Lab-on-a-chip)とは、いくつかの実験工程・操作を単一のチップ上にコンパクトに集積したデバイスで、実験系の小型化と集積化により、自動化、並列化、高速化、コストパフォーマンスの最適化、サンプルや試薬容量の低減などの多くの利点がもたらされます。

 

マイクロ流路チップ材料

マイクロ流路チップを作製する材料は、PDMS、ガラス、石英、樹脂などがあります。チップを使う目的に合わせて必要な耐久性、耐食性、光透過性、耐熱性、耐圧性・機械的強度、ディスポーザブル・リサイクル性などを検討した上でベストな材料でチップ作製を行ってください。それぞれの材料のメリット、デメリットは表をご参照ください。

材料メリットデメリット
PDMS・比較的簡単に試作が可能
・1枚あたりが低コスト
・水分の蒸発
・タンパク質の吸着
・PCRを阻害
・機械的強度が弱い
ガラス・高耐食性
・耐熱性
・加工精度が良い
・耐久性がある
・1枚あたりが高コスト
・試作品、カスタム品対応が高コスト
・割れる
環状オレフィン系樹脂
(COC、COP等)
・成形時に安価大量生産が可能
・ディスポ用途に最適
・PDMSより高い寸法安定性
・高い水蒸気バリア性
・剛性
・低い自家蛍光特性
・量産時の金型等初期投資額が高め
・ガラスに比べて表面粗度や加工精度が低い
・バリの発生
・ガラスより低い耐食性

 

マイクロ流体チップ機能

流路設計によって様々な機能を付加することが可能になります。

機能
混合2液混合、希釈
反応液液反応、固相反応
ドロップレット(エマルジョン)化細胞単離、ヒドロゲル作製
晶析・析出ナノ/マイクロ粒子合成・作製
相合流/抽出溶媒抽出
温調加熱反応、固化、ゲル化
計測・分析蛍光度測定
相分離成分分取
分岐定量分注

 

標準マイクロ流体チップ

市販の標準マイクロ流体チップを用いることでマイクロフルイディクス実験のアイディアや既存プロトコールを早く簡単に試すことができます。標準チップには、接手などの接続部品、ポンプ、バルブなどの流体制御デバイスなど必要な周辺部品が簡単に接続できるようになっています。市販品もガラス、石英、樹脂、PDMSなどがあります。標準品以外でもご要望に応じてガラス、石英、樹脂などのカスタムチップも作製できますのでお問い合わせください。

 

カスタムマイクロ流体デバイス試作、実験装置構築

装置構成例

マイクロ流体チップを含めたマイクロ流体システムなど、個別の実験目的に合わせた一品物の試作や装置構築のご希望やアイディアがある際はトータルでコーディネート・サポートいたしますのでぜひともご相談ください。

 

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